「AI社員を作ったのに、
結局、僕が指示しないと動かない」
少し前の僕です。
いまは僕が寝ている間に、
最初のAI社員が深夜2時半に出社します。
会社と呼んでいますが、登記はしていません。
実体は僕のMacの中にある、
ただのフォルダとファイルの集まりです。
でも数字は本物です。
・AI社員は全部で67人
・うち35人は「無人」で動く
・Macに予約された定時実行の枠は87本
・先週、社員たちが書いた日報は266件
これを人間ひとり、
非エンジニアの僕が運用しています。
元は結婚式の司会者です。
コードは書けません。
先に言っておくと、
67人も要りません。
今年の7月にこの仕組みを始めて、
詰まるたびに1人ずつ足していったら、
1ヶ月半でこの人数になっていただけです。
この記事で書きたいのは人数ではなく、
「指示一発で動く」の次の段階です。
指示ゼロで、
寝ている間に働く社員の作り方を、
実物の時刻表と失敗談つきで書きます。
「AI社員を作った」の次に来る壁
チャットAIとAI社員の違いは、
説明コストが消えることです。
役割と手順をファイルに書いておけば、
「あとは頼む」の一言で最後まで走る。
ここまで来た人は、けっこう多いはずです。
でも、気づくはずです。
その「一言」を打つのは、毎回、自分だと。
毎朝の情報収集。
メールの仕分け。
数字の集計。
バックアップ。
やることは決まりきっているのに、
起動ボタンだけ人間が押している。
説明コストの次に消すべきは、
起動コストです。
ここを消した社員を、
僕は「無人社員」と呼んでいます。
無人社員の正体は、Macの目覚まし時計
種明かしをすると、
仕組みはずっと前からMacに入っています。
launchd(ラウンチディー)という、
Macに最初から入っている予約実行の仕組みです。
ざっくり言えば目覚まし時計です。
「毎朝4時半になったら、
この指示書を読んでAIを起動しろ」
という予約をMacに入れておく。
それだけです。
予約の実物は、こういう中身です。
<key>Hour</key>
<integer>4</integer>
<key>Minute</key>
<integer>30</integer>朝4時30分に起こせ、
と書いてあるだけです。
目覚ましが鳴る。
AIが起きる。
指示書ファイルを読む。
仕事をする。
成果物をフォルダに保存する。
日報を書く。
寝る。
この間、僕はベッドの中です。
実物を見せます。僕が寝ている間の時刻表
僕のMacで実際に動いている
深夜〜朝の予約の一部です。
2:30
蒸留便が出社。
昼間に僕が集めた記事やメモを読み、
学習ノートに書き直して知識ベースへ整理する。
4:30
ニュース収集係が出社。
AI関連のニュース7媒体を巡回して、
新着だけを朝のレポートに積む。
6:15
分析係が出社。
SNSの数字を取りに行って記録する。
6:25
監視係が出社。
他の社員たち(予約ジョブ全部)が
昨日ちゃんと動いたかを点検して、
異常があれば報告を残す。
7:45
バックアップ係が出社。
日誌と経理データを退避させる。
7:15〜22:15
毎時15分、メール仕分け係が出社。
届いたメールを読んで4種類に仕分ける。
僕が7時に起きてMacを開くと、
今日のニュースと、点検結果と、
仕分け済みのメールが置いてあります。
誰にも指示していません。
最初に真似るなら、
このニュース収集係が一番簡単です。
読む媒体を決めて、
新着をまとめさせるだけだからです。
無人にしていい仕事、してはいけない仕事
ここが一番大事です。
全部を無人にしようとすると失敗します。
僕の線引きはこうです。
無人にしていいのは、
「収集・整形・監視・記帳」。
つまり、間違えてもやり直せる仕事。
無人にしてはいけないのは、
「公開・送信・購入・削除」。
つまり、取り返しがつかない仕事。
僕の無人社員たちは、
メールを仕分けるけど、返信はしません。
投稿の下書きは作るけど、投稿はしません。
ボタンを押す直前で止めて、
「承認待ち」の棚に積む設計にしています。
朝、僕はコーヒーを飲みながら
棚に積まれたものを見て、
OKかNGだけ判断する。
AIが手を動かし、
人間は責任だけを持つ。
この分担にしてから、
無人化が怖くなくなりました。
無人社員の作り方は、実務では3点だけ
1. 指示書をファイルに書き切る
→ 会話ゼロで最後まで走れる粒度で書く。
「不明点があったら推測で進めず、
質問をファイルに残して終われ」まで書く。
残った質問は、僕が翌朝まとめて見ます。
うちの蒸留便の指示書には、
「書き込んでいいのは3箇所だけ」
「skipを恐れない」まで書いてあります。
2. 日報を書かせる
→ 動いた証拠を毎回1行残させる。
無人の仕事は、成果より先に
「動いたかどうか」が分からなくなる。
日報の実物は、こんな1行です。
2026-08-14 | 案件: 週次日報
ダイジェスト生成 | 気づき: 正常生成
3. 監視係を1人立てる
→ 予約ジョブ全部を毎朝点検する係。
うちでは6:25に出社しています。
今朝の点検結果はこうでした。
異常14件を検知。
うち4件は「人間の一手が要る」
として僕へ報告が来ています。
3つ目を飛ばす人が多いですが、
ここが本丸です。
理由は次の章で話します。
失敗談。無人の仕事は「静かに」壊れる
成功の手順は真似しても再現しませんが、
事故は誰の環境でも同じ形で起きるので、
実際に起きたものを書きます。
最初の事故は、7月17日の朝でした。
毎朝、日誌の土台を無人で作る便が
エラーで止まっていました。
気づけたのは、
別の社員の日報に
「当日日誌が未生成」と記録されていたからです。
無人の仕事は、失敗しても音がしません。
人間の部下なら「すみません、落ちてました」と
言いに来ますが、AIは黙って止まります。
だから監視係と日報が要るんです。
2つ目の事故は8月5日。
AI社員が、AI社員の間違いを見つけました。
イベントの日付について、
検証担当の社員が
「その曜日は間違いだ」と
誤った検証結果を出しました。
それを実際のカレンダーで確かめる
二重の検証が「元の曜日で合っている」と実測し、
間違いはそこで止まりました。
僕はあとで報告を読んだだけです。
間違えない社員を作るのは無理です。
間違いが通り抜けない構造なら作れます。
3つ目は、僕のせいです。
ボタンの二度押しで、
同じ仕事のカードが2枚発行されました。
これも検知して片方を閉じるところまで
仕組みの側で処理されました。
防ぎ方は単純で、
依頼に番号を振って、
同じ番号が2枚ないか数えるだけです。
3つとも共通しているのは、
事故そのものは防げていないことです。
防げているのは「事故が育つこと」。
無人化の設計は、
事故ゼロを目指すと挫折します。
事故が小さいうちに見つかる構造を目指す。
増えた社員は「人事制度」で管理する
冒頭で書いたとおり、
67人は目標ではなく結果です。
その代わり、増えても壊れないように
会社の道具を先に作りました。
・名簿
全社員を1人1行で登記する。
名前、部署、職務、状態。
・試用と本採用
新入社員はまず「試用」から始める。
実際の仕事で数回検証して、
使い物になったら本採用に上げる。
いま無人社員35人のうち、
本採用は26人。9人はまだ試用中です。
・日報の週次集約
全社員の日報を、人事係(これも無人)が
週に1回まとめて1枚にする。
先週は266件でした。
席だけあって一度も呼ばれない、
幽霊社員の問題は、
全員が通る道です。
僕の答えは、作る前に絞ることではなく、
作ったあとに試用で見極めることでした。
呼ばれない社員は本採用に上がれない。
それだけのルールで、
名簿は勝手に健全になっていきます。
あなたに置き換えるなら、
3人目を作る前に
名簿を1枚作ってみてください。
1人1行で足ります。
まとめ。無人化は、仕事の言語化の最終試験
1. AI社員の次の壁は「起動ボタンを押すのが自分」なこと
2. 答えはlaunchd。Macの目覚まし時計に社員の出社を予約する
3. 無人にするのは、間違えてもやり直せる仕事だけ
4. 公開・送信・購入・削除は無人にしない。承認の棚で止める
5. 指示書・日報・監視係の3点セット。監視係が本丸
6. 無人の失敗は音がしない。事故ゼロではなく「事故が育たない構造」を作る
7. 社員が増えたら名簿と試用制度。呼ばれない社員は本採用にしない
最後にひとつ。
無人化して分かったのは、
これは手抜きの技術ではなくて、
自分の仕事を言葉にする最終試験だということです。
人がいる仕事なら、
指示が雑でも相手が汲んでくれます。
無人の指示書は、汲んでくれません。
書いていないことは起きない。
曖昧に書いたことは曖昧に起きる。
指示書を書き切れた仕事から順に、
自分の手を離れていきます。
僕はこの仕組みで空いた朝の時間を、
執筆と音声配信の収録に使っています。
朝8時から12時は
頭を使う仕事だけをやる、
と決められるようになりました。
朝の脳が一番いい仕事をするのに、
以前はその時間に
メールを仕分けていたんです。
もったいないことをしていました。
最初の一歩は小さくていい。
「毎朝決まった時刻に、
決まったファイルを整理する係」を
1人だけ作ってみてください。
今夜やることは3つです。
1. 係の指示書を1枚書く
2. 出社時刻を決める
3. Macの予約(launchd)に登録する
今夜仕込めば、
明日の朝には最初の日報が置いてあります。
その1枚を見た瞬間に、
あなたも気づくはずです。
会社、作れるなと。
ーーー
最後に、ひとつお知らせです。
明日の朝、
最初の日報を見たあなたは、
次にこう考えるはずです。
「ニュースだけじゃなくて、
タスクも、メモも、メールも、
ぜんぶこの形にできないか」
できます。
というより、僕がもう作りました。
メモを放り込めば、
期限つきのタスクに変わる。
気になった記事を放り込めば、
「明日やること」の提案になって
戻ってくる。
朝は画面を開いてボタンを1つ。
今日やることが、並んでいる。
僕が毎朝開いている
この自分用ダッシュボードを、
プロンプトを貼るだけで動く
完成品にして渡します。
名前つきのAI社員4人が
最初から入った、
AIエージェント型の手帳アプリ
「クローバー」です。
発売は8月21日(金)19時です。
▼メルマガに登録すると、500円OFFクーポンが届きます
https://ritsuto.jp/p/r/h5J0Azku
あなたのAI活用ライフに、震えるほどの幸あれ!(^~^)
お読みくださりありがとうございます🥰 AI活用に関する人生が変わるかもな情報もお届け中!お見逃しがないよう、無料で情報配信にご登録ください(^〜^)
発行者:リツト
送信責任者:熊谷大喜
住所:高知県長岡郡本山町本山893-1
問い合わせ先:ritsuto.nft.v@gmail.com






