AIで自動化を教える僕が「自分でやった方が早い」病にかかった話。原因と処方箋も置いていきます
「これ、自分でやった方が早くない?」
「これ、自分でやった方が早くない?」
AIに仕事を任せられなくなる、あの状態。先日、僕がなりました。
よりによって、「AIに仕事を任せる方法」を教える教科書を書いている真っ最中に、です。
先に結論を言うと、「自分でやった方が早い」の原因はAIの能力ではありませんでした。僕が自分の「基準」をAIに渡していなかった。それだけです。
この記事では、僕がハマった泥沼の実録と、原因の正体、抜け出すための処方箋3つ、最後にコピペで使える呪文を1つ、置いていきます。
自動化を教える僕が、手作業の泥沼にハマった
僕は普段、AI活用の教材づくりや発信をしています。いま「AI活用の教科書」という、かなりガッツリ目の初心者向け教材を書いています。
短めの教材なら、AIへの任せ方はもう確立できています。ところが今回のような長い教材になると、様子が変わりました。
章立てや構成までは、AIに任せられていたんです。でも本文に入った途端、指摘が止まらなくなりました。
- 「この順番だと分かりづらいよ。初心者さんが初めてやるんだよ?」
- 「なんでこんな余分な文章があるの?読むの疲れちゃうよ」
- 「ここ、俺ちょっと違うんだけど」
数えたら、修正指示は約70箇所。修正させて、確認して、また直して。
「もう俺が書いた方が早い」
締め切りも近い。気づけば本文の8割を、自分の手で書いていました。
AIに任せる方法を教える教材で、著者本人が手作業の泥沼にハマっている。何百時間AIを使ってきて、これです。ふざけるなと、自分にツッコミました笑
「教材は片手間で書かせてます」に殴られた
煮詰まった僕は、イケハヤさんに聞いてみました。教材をあんなに速く出せるということは、当然AIに任せているはずだ、と。
返ってきた答えが、これです。
「教材、よく書かせてますよ。片手間ですね。ゲーム開発がメインなので、その合間に書かせてる感じです」
か、片手間?
「AIに任せたら大体書けるでしょ」
……確かに、そうかも。
もちろん、スタイルの違いはあります。イケハヤさんは有益な情報を軸にサクサク書けるプロ。僕は「読者にどんな体験をさせるか」の設計にこだわるタイプで、「初心者さんはここでつまずく」という勘所には自信がある。その分、こだわりが強い領域ほど、AIの文章が信じられなくなるんです。
それでも、結論は変わりませんでした。
僕は書くのが遅い。ライティングは苦手。だったらなおさら、AIに任せられる形を作らないといけない。書き続けている場合ではなかったんです。
原因はAIじゃない。「基準」を渡していなかった
一歩引いて考えました。なんで任せられていないんだ?と。
僕の頭の中には、「初心者さんはここでつまずく」「この流れなら伝わる」「この一文は余分」という判断基準があります。70箇所の修正指示は、全部この基準から出ていました。
でも、AIに渡していた手順書(スキル)には、その基準が一行も書かれていなかったんです。
もう一つ、大きな抜けもありました。スキルには「教材全体を俯瞰して、流れをつかむ」という視点が入っていなかった。だから一文一文の手直しはできても、「章の順番を入れ替えた方が伝わる」といった全体の判断ができない。
基準も渡さず、全体も見せず、「なんで分かんないの?」と怒っていたわけです。そりゃ任せられません。AIからしたら理不尽な上司です笑
処方箋は3つ
というわけで今、執筆スキルのブラッシュアップを進めています。やることは3つです。
ここでの「スキル」は、AIへのうまい頼み方や判断基準をメモ(手順書)にまとめ、毎回AIに読ませて使い回すもののこと。教材づくりに限らず、議事録の要約でもメールの下書きでも、同じ考え方で作れます。
処方箋1: 頭の中の基準を言語化して渡す
「初心者さんが初めてやる前提で、専門用語は初出で言い換える」「テキストを増やさない。削る方向で直す」。修正指示のたびに口で言っていたことを、スキルに書き込みます。
処方箋2: 自分で書いた原稿を「成功例」として参照させる
僕はDay1からDay6までを自分で書き切ってしまい、いま最後のDay7を書いています。皮肉なことに、8割自分で書いたおかげで、AIに見せる見本だけはたっぷりあります。「この原稿を成功例として、書き出す前に必ず参照して」と指定します。
処方箋3: 全体を俯瞰する手順をスキルに入れる
部分の修正だけでなく、「書く前に教材全体の流れを読み、この章の役割を確認する」という工程をスキルに足します。外科手術だけでなく、全身を診てから書かせる。
この3つを、AI本人と相談しながら組み込んでいます。
副産物の結論。「差分学習」はおまけだった
ひとつ、有益な副産物もありました。
僕は「僕が直した箇所をAIが学習して、次から直さないようにする仕組み」(差分学習)を前から組んでいました。実際、Day1からDay7まで書き進める中で、直しは確実に減ったんです。効いてはいる。
でも、70箇所の修正を短期間で吸収させるのは無理でした。直しの記録から基準を推測させるのは、どうしても遠回りになります。
結論はこうです。
差分学習は、長期でじわじわ効く「おまけ」。短期で一気に任せられる状態を作りたいなら、スキル自体を直接ブラッシュアップして、基準と成功例を最初から渡す。
この順番に気づくのに、70箇所分の遠回りをしました。
コピペで使える呪文を置いていきます
「自分でやった方が早い」にハマったら、AI本人にこう相談してみてください。
いま、この仕事の8割を自分でやってしまっています。
AIに任せられるように、スキルをどう改善すればいいですか?
必要ならインタビューしてください。僕がこう相談したら、AIは「なるほど。基準を渡してもらえれば自動化できますよ」と、スキルの改善案まで出してきました。
任せられない原因は、AI本人に聞くのが一番早いです。自分では「こだわりが強いから仕方ない」で終わっていたところに、「基準が言語化されていないだけ」という診断が返ってきます。
その型を7日間で体験できる教科書を、7月31日(金)に出します
「自分でやった方が早い」は、才能やセンスの問題ではありません。
基準を渡して、成功例を見せて、スキルとして残す。この型を知っているかどうか、そして体験したことがあるかどうかの差です。
僕は型を知っていたのに、こだわりの強い領域ではすっかり忘れていました。頭で知っているだけの型は、こだわりの前ではあっさり消し飛ぶんです。
その型をゼロから一本道で体験してもらうために、「中級者お断り!AI活用の教科書」という初心者向け教材を作りました。
質問するだけの使い方から、スキルを自分で作って直して育てるところまで、1日1テーマ・7日間で連れていきます。
どのAIツールでも通用する基礎と本質だけを詰めたので、すでにAIに仕事を任せられている中級者の方には当たり前すぎる内容です。だから中級者さんは買わないでください。
発売は7月31日(金)19時。
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あなたの「自分でやった方が早い」にも、たぶん同じカラクリが隠れています。
あなたのAI活用ライフに、震えるほどの幸あれ!(^~^)
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まさにこだわりの強い領域でもAIに任せられるるかどうか、この体験。分岐点ですね。